「あれ?私の言っていることが伝わっていないのかな?」
介護職員として、利用者様に寄り添い、気持ちに寄り添うコミュニケーションを心がけている方にとって、こんな不安を感じることはありませんか?
言葉の内容以外にも、声のトーンや表情、態度などの「非言語情報」が相手に与える影響は非常に大きいことをご存知でしょうか?
メラビアンの法則と呼ばれるコミュニケーション理論によると、人が相手からのメッセージを受け取る際、
- 視覚情報(表情、態度など):55%
- 聴覚情報(声のトーン、話し方など):38%
- 言語情報(言葉の内容):7%
の割合で影響を受けるとされています。
つまり、言葉の内容よりも、表情や声のトーンの方が相手に与える印象は大きいということです。
介護現場では、認知症の方や言葉のコミュニケーションが難しい方など、言葉で意思疎通が難しい利用者様も多くいらっしゃいます。
そこで今回は、メラビアンの法則を理解し、介護現場で実践できるコミュニケーション技術についてご紹介します。
1. 笑顔で安心感を持ってもらう
利用者様と接する際は、笑顔を意識しましょう。
- 口角を上げる
- 目を優しく見開く
- 自然な笑顔を作る
笑顔は相手に安心感を与え、心を開いて話を聞いてくれるきっかけになります。
場面例
利用者様の部屋に入るときは、明るく笑顔で挨拶をする。
- 「おはようございます!今日も良い天気ですね。」
- 「〇〇さん、お元気ですか?今日は何をして過ごしたいですか?」
笑顔で接することで、利用者様も自然と笑顔になり、リラックスした雰囲気で会話をすることができます。
2. 声のトーンで気持ちを伝える
声のトーンも、相手に与える印象を大きく左右します。
- ゆっくりと、優しい声で話す
- 高低差をつけ、抑揚のある声で話す
- 利用者様の名前を呼びかける
優しい声は、相手に安心感を与え、聞き取りやすくします。
場面例
利用者様が不安そうな様子をしているときは、ゆっくりと優しい声で話しかける。
- 「どうしましたか?何か不安なことがあれば、遠慮なく言ってくださいね。」
- 「〇〇さん、一緒にゆっくりお茶でも飲みませんか?」
優しい声で話しかけることで、利用者様は安心して気持ちを打ち明けてくれる可能性が高くなります。
3. 身体全体で向き合う
利用者様と話すときは、身体全体で向き合い、話を聞きましょう。
- 利用者様の目線に合わせる
- うなずきながら話を聞く
- 腕を組んだり、足を組んだりしない
身体全体で向き合うことで、相手に真剣に話を聞いてくれているという気持ちが伝わります。
場面例
利用者様が話をしているときは、座り姿勢を正し、身体全体で向き合う。
- 「そうなんですね。それは大変でしたね。」
- 「〇〇さんの気持ち、よくわかります。」
身体全体で向き合うことで、利用者様は自分の話を聞いてもらえていると感じ、信頼関係を築くことができるでしょう。
まとめ
メラビアンの法則を理解し、表情、声のトーン、身体の向きなどに意識することで、言葉以上に相手に気持ちを伝えることができます。
今回ご紹介したコミュニケーション技術を参考に、利用者様に寄り添い、心を通わせることができる介護職員を一緒に目指しませんか?
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